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2019年4月 7日 (日)

(668) 座して死を待つよりは、出でて活路を見出さん

ここのところ、発達障害に関わる治る・治らない論争が復活しています。

本件についての当方のスタンスは基本的に

現状において、治ると医学的・科学的に確かめられた方法が無い以上、治らない

です。

未来永劫とまでは言いません。逆にロヴァースによる早期集中介入という有意に治ったエビデンスもあるとは思いますが、それはそれで費用と労力が莫大で一般的ではないと考えています。

 

発達障害の診断は、まだ子供が小さい時に行われることが多く、幼いわが子を見て「まだ生まれて数年ではないか。これから何かをやれば、挽回できるはず」との思いを持つのは自然です。そのことを否定するつもりはありません。

 

タイトルの「座して死を待つよりは、出でて活路を見出さん」は、諸葛孔明の言葉と聞いています。国力で劣勢な蜀は、今のままでは更に国力の差がついて、強大な魏に滅ぼされてしまう。そうなる前に、魏を伐とう、と考えました。これはこれで一つの考え方だと思います。

 

ただ、発達障害児育児においてもそうなのか? は立ち止まって考える必要があると考えます。

確かに

「定説では治らない。療育も治ることまでは期待できない」

ということを受け入れるのは、そう簡単にはできないことだと思います。

でも、だからと言って確かめられていないものに手を出して良いのか?

については、熟考を要することだと思うのです。

 

よくよく考えると、治らないにしても、療育をキチンと受けさせることは、座して死を待っていることにはなりません。やるべきことをやっているのです。少なくとも、療育を受けさせることによって、子が生活しやすい方向に進められることは、過小評価すべきではないでしょう。

 

かわいいわが子を、確かめられていない「治る」方法の検証材料に差し出すことには、慎重であるべきだと思います。少なくとも、療育を放棄して子の生活しやすさを獲得する機会を放棄する必要は無いはずです。

 

また、療育の中でできることって結構あります。その中で親ができることを着実に積み重ねていきましょう。

 

なお、出でて活路を求めた諸葛孔明は戦陣で病没し、蜀の国力を削いだだけに終わった。蜀の滅亡を早めることにつながったという批判もあります。


発達障害児育児は楽ではありません。それでも、苦戦に挫けてはなりません。確かめられていない方法に安易に手を出すのはバンザイ突撃と同じで愚の骨頂、しぶとくしたたかにしなやかに持久戦に持ち込むべきです。私はそう思います。

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