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2018年11月18日 (日)

(656) スペクトラムの捉え方

息子の障害を知り、発達障害の世界に足を踏み入れざるを得なくなった時、「自閉症は、知能の高低とは別に自閉症そのものの軽重もあるスペクトラム(連続体)であり、自閉症者は健常者とも連続する存在であること、」ということを学びました。このこと自体は、10年以上が経っても間違ってはいないと思います。

ただ、今から振り返ると、この原則は正しいのだけど、実際の一人一人の子を見る時には修正が必要かも知れないな、と思うのです。

親はわが子に障害があるという事実を重く受け止めてしまいます。そうなると、どうしても、この言葉の「健常者とも連続する」という部分は、流されてしまいます。そして、障害の重い子を見て、そちらとのスペクトラムにのみ注目してしまいます。

その結果、自閉度がそれほど高くない子についても、障害があることに注目してその特性を何とか健常範囲に近づけることにエネルギーを投入し過ぎてしまうことが往々にしてあります。それは決して間違っているとまでは言えませんが、そうするよりも、その子の長所や興味関心を育てる方向にも力を注ぐ方が良いのではないか、と思うのです。

同じことを何度も繰り返すわが子の特性に付き合うのは、確かに大変です。それを何とかしないとと思うのも、親として自然の情だと思います。それでも、やがて本人も別のことをやり始める時が、必ず来ます。

「あんなに執着していたのに、気が付いたらやらなくなっている」ということも、子の成長に付随して必ず出てくることがわかりました。ですから、目の前の執着に気長に付き合う姿勢も、もっと持てたら良かったのだけどな、と思うことが多くあります。もちろん、それは先行き不安だらけの時には持ちにくい覚悟と決断ではありますが……。

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