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2016年12月10日 (土)

(582) 発達障害児育児と持ち家(2)

今回は、(580)での記載内容とは別の視点で考えてみました。

持ち家に伴う転居については、それまでと基本的な生活圏が大きく変わらない範囲での移転と、生活圏が全く変わってしまう移転がある、と思います。特に、我が家の場合、いずれ実家に帰って住む(相続する)ことを考えており、それは首都圏から完全に離れることとなりますから、後者に該当することとなります。

この場合、障害のある子をどうするのか、という問題に突き当たることとなります。

転居に伴う変化は、生活圏が大きく変わらない移転でももちろんあります。我が子は、幼少時に生活圏が全く変わらない転居(賃貸→賃貸)を経験しましたが、その時はかなりの期間、「前の家に帰る」と言って閉口しました。

増して、生活圏が変わってしまう移転では、そういうわが子の不測の事態の対応というものの他に、その療育施設や児童精神科医の病院や学校等の様々なリソースを一から組み直す必要が生じます。

しかも、今度は移転の時期が遅くなりわが子が成長して大きくなればなるほど、今度は本人が新しい環境になじみにくくなっていくというジレンマがあります。うまく適応できれば良いのですが、そうでない場合にこの問題がより顕著になると思っています。

長く住んだところであればたくさんの知識と経験の蓄えがあって、それをそのまま活用、或いは組み合わせることにより最適な対応も素早くできる、次善の策も用意できることが多い一方、新しいところでは、使えるリソースも発掘途上となり、かつそのリソースに期待できるのはどこまでかという知識や経験も不足しがち、次善の策など検討もつかない状況になります。

障害児を育てている方はお分かりになると思いますが、これって結構なハンデとなります。前回では、早く持ち家するリスクが中心となりましたが、今回は持ち家しなかった(時期が長いことにより生じる)リスクだと思います。

これを避けるためには、例えば、長く住み慣れたところに、障害のあるわが子だけを残して自立させられるのか、の検討も必要だと思います。わが子の施設入居を検討している場合は、あまり問題にならないかもしれません。しかし、自立して一人で生活となると、実際は、かなり自立レベルが高いところまで子が達していないと、この選択はできません。

学生時代の友人で、その子は健常者だったとは思うのですが、生活が全くなっていないという子は実際にいました。一人暮らしだと、身辺自立はもちろん新聞勧誘員対応も宗教勧誘も怪しげな売り込み電話にも自分で対応しなければならないことを考えると、発達障害であれば、尚更そのレベルの高さは必要になると思います。

(580)では、もっぱら親の視点で考えていました。今回、わが子の視点で考えた時に、遅くしたらしたなりのリスクやデメリットというのはやはり発生することを改めて感じており、それをよくよく考えると、転居のタイミングや転居そのものが難しいと判断せざるを得ない場合って十分にあり得ると思います。

我が家の場合は、まさにこのケースに当てはまるかも知れません。今判断できることではありませんので、今後の成長を息を詰めて見守らなければならないと感じています。

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