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2016年12月 4日 (日)

(581) 多様な発達障害とその親の思い

発達障害の歴史は、レオ・カナーが自閉症の研究について1943年に発表したことが嚆矢とされていると認識しています。そしてその翌年(1944年)、ハンス・アスペルガーが後に彼の名を冠して呼ばれるアスペルガー症候群についての論文を発表しています。

敗戦国で忘れられかけていたハンス・アスペルガーの業績を、1981年にローナ・ウイングが論文で再評価し、主流だったレオ・カナーの自閉症概念を広げた時に、今の発達障害という大きな枠組みで捉えられる原形ができたと思っています。

ものすごく端折った概略であり、また私の知識など大したことありませんので、間違いであればご指摘をお願いします。

大きなくくりでは同じ系統とされるものの、発達障害の中で、自閉症と診断された子を持つ親御さんとお話すると、やはり大変なのだな、と思うことが多いです。

基本的に、一人での行動は難しいため、何かの際には誰かが必ず付き添う必要があるそうです。もちろん、親も付き添いますが、兄弟がいたり体調不良の場合もあったりすれば、親だけではしきれないこともありますので、適宜そういうサービスを提供している事業所等から人を派遣してもらうこともあるそうです。

しかも、出かける行事などは、他の自閉症のお子さんとバッティングすることもあるため、そういうタイミングが悪い場合では、一つの事業所だけでは人手が確保できませんから、別の事業所等も複数見つけておく必要があるのだそうです。

常に複数の手段を確保しておく配慮と、何かあった時に機敏に対応できる危機管理能力が求められることを、改めて感じました。

当家の息子は、今では一人で外出することができるようになりました(と言っても、6年生までは私か妻のどちらかの付き添いが必要でしたので、できるようになったのはつい最近のこととなりますが)。

息子は、小さい頃からこのクラスタの子にありがちな電車好きであり、一時は鉄道博物館のTeppa倶楽部(年間パスポート)会員でもありました。

休日は乗り鉄としてアチコチに出かけて、駅そばを食べて帰ってくることもできています。駅そばは、suicaで食券を買えるところも増えてきており、こういう時代の進展が本人の自立を助けてくれている一面もあります。

親としては、中学生なんだしこれくらいはできても大したことないという気持ちが先に立ちますが、自閉症の子を育てる親御さんからは、「それができるだけでも大したものだ」と言われます。

発達障害の子を育てていると、どうしても自分の子を基準とし、わが子の周囲にいる子供との比較をしがちとなります。そして、足りないところ、もう少し何とかしたいところばかりを見つけがちですが、こういう「遅々とした育ち、歩み」を喜び、寿ぐことも大切なことだと再認識した次第です。

本来子にはそれぞれの発達があり、その発達レベルに応じた課題や問題があり、その対処法も当然異なるのは事実。でも、どの発達レベルの子であっても、その親の悩みには、同一のスペクトラムとしての特性に対処してきた経験により重なる部分があること、この感覚を共有できる点で相互の思いを理解しやすいことは確かだと思います。

忘れかけていたような内容をポロッと言われて、「ああそう言われてみればそうだ」と感じることもありました。これからも、お互いに助け合えるようにしていければと思います。

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