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2016年10月 7日 (金)

(573) 本音は素晴らしくない

「本音で語り合おう」「君の本音を聞きたい」…などなど、本音って妙に持ち上げられている印象があります。

「人間の真正直な思いを言って何が悪い?」と問われたら、なかなか言い返すのも難しくなりますが、大人になるということは、本音を奇麗に包み隠しつつも、自分の意図を実現できるようになることでもある、と思っています。

本音と建前という対比は昔からよく行われてきましたが、社会をうまく回すためには、本音だけでは生々しくてむき出しの利害が出てうまくいかないからこそ、みんなが納得できる建て前を打ち立てて、周囲を説得するというやり方が生まれ、広く行われるようになったと考えます。

この点、子ども達はまだまだ本音ベースが基本となっており、大人にならないと建前を使うことは身につかないでしょう。大人になると基本は建前で取り澄ましつつ、ここぞという時にブッチャケ本音トークで片を付けるという、硬軟両様の対応こそが「できる人」の嗜みである、という認識が一般的のように感じています。

昨今の世相を見ていると、本音と建前の乖離が拡大してきていて、双方の話し合いの基本となる事実認識の共有も難しくなってきている印象があり、これが結論としての落としどころを探ることを困難にしていると思っています。

「本音で話そう」は、議論がある程度進んだ時に更に話し合いを促進し結論に導くために用いる手段であり、それを軽々に持ち出すのは美しくも素晴らしくもない結果を招来しがちであることを、私たちも改めて認識すべきだと思います。

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