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2014年6月21日 (土)

(460)他者の介入

発達障害の子は、周囲の人間が目に入らないかのような振る舞いをする、と言われます。実際、他者の視線など全く気にせずに、状況など全く考慮せず無心に目の前のおもちゃで遊び続けたりしますし。

自閉という言葉も、この周囲の他者の存在に関心を示さず、「自」分の世界に「閉」じこもっているように受け止められる状態から名付けられています。

でも、一方でかなり重い自閉症の子であっても、ABAによるアプローチは有効であったりします。ABAは、最初はその子の好きなモノを少量与える等、物理的なご褒美を与えて正しい行動を強化しますが、段々モノではなく褒めるという他者の賞賛による強化に移行していくことが勧められています。

このことは、他者の存在を意識していない子に対しても、アプローチすることで他者に関心を向けさせることが可能であり、かつ賞賛という他者からの介入がその子にとって喜ばしいと感じられるようになる、という事実を示しています。

発達障害の子も、自分の世界に居続けるか外との関わりを持つかは、結局はどちらがより楽しいと感じられるかによって定まってくると思っています。

冷静に考えると、目に見えず健常者であっても時に読み間違う人との関わりなんて、その手のセンサーが弱い子にとってみればお手上げであり、そういうややこしいもので気疲れさせられるよりは、自分の世界にいた方が楽であることは、容易に想像がつくことですよね。

だからこそ、最初のアプローチに細心の注意を払いつつ適切に関わりを持つようにしていくことって、とても大事なこととなります。そうやって介入していくことで、彼らに人と関わることの喜びを教えることは可能であり、そのことを継続するとともに更に関わりを広げていくことで、ある程度までは社会性を身につけさせることもできるようになると考えられます。

もちろん、「ある程度まで」であって、完全にできることまでを目指すのは、かえって負担感ばかりが強くなり良くない結果を招来する可能性が高くなることからお勧めはしませんが、ある程度できるようになるだけでも、その子が生きやすくなることは間違いありません。

親心を抑えつつ、「うまくやる」ことが大切ですね。

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コメント

はじめまして。いつもとても共感しながら拝見させていただいております。
私の息子は昨年3歳検診を経て自閉症スペクトラムと診断されました。それから一年、幼稚園と合わせて様々な療育を行ってきました。またまたこのひととの関わりに関して、本当にそう思います。
最近色々なことがあり、読ませていただきまた元気がでました。お礼が言いたくなり投稿しました、ありがとうございました。

やん様

コメント頂きありがとうございます。

3歳~4歳って、自分の育児経験だけで言うのも何ですが、一番自閉傾向が顕著な時期だったと記憶しています。心から、お疲れ様と申し上げます。

自分自身、やはりこの道の先輩方のブログを読み漁って心の平穏を保っていましたので、お礼など言われると面映ゆく感じますが、何かの役に立っているのであれば、幸いだと思います。

療育によって少しずつでもできることが増えてくると、お子さん自身が成長する力を蓄えていくようになりますし、気長にあせらず頑張って行きましょう。

応援しています。

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