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2014年6月 1日 (日)

(457)障害児療育体制構築と不測の事態

障害児を育てることになった時、「放っておけば何とかなる」と何もしない親というのはあまりいないと思います。

一時は放心状態で何も手につかない状態に陥るとは思いますが、やがて立ち直って情報収集に努めるのはもちろん、地域で利用できる療育場所を探したり、障害児を受け入れる地域の幼稚園・保育園を見学に行ったりしながら、より良い体制構築を目指すこととなります。

もちろん、最初は不慣れさから情報の海に溺れそうになったり、あまりその子に必要でない、或いは向いていない場所や内容を選んでしまったり、あるにはあったけれど空きが無くてやきもきしてストレスが溜まったりという状況に陥りがちですが、経験値が上がるに連れて段々より良い体制を作ることができるようになります。

この体制をある程度構築し、うまく回るように調整するのは結構シンドイことです。何をどれくらい、を考えるのにも頭をかなり悩ませますし、加えて金銭的・時間的・労力的にも当然制約というのはあって、その範囲内で優先課題は何かを絞り込む(言い換えると、これは後に回すのも止む無しと判断する)ことも大切なこととなります。

そうやって作り上げた体制が、そのまま続けられている場合は良いのですが、これが環境の変化があった時には、苦労して作り上げたこの体制が呆気なく崩れてしまうという不幸に見舞われることも無いわけではありません。

幸せは「絵に描いたような」と形容されるようにパターンが決まっていますが、不幸の形は千差万別です。構築した体制が崩れてしまう要因としては、ざっと考えただけでも

  • 転居を伴う転勤があった
  • 仕事が忙しくなった
  • リストラされた
  • 伴侶が病気になった
  • 自分が病気になった
  • 親が倒れた

といったことが思いつきます。

これらのうちの一つでも発生すれば、それだけで体制の見直しを迫られることも当然起こり得ます。加えてこれらが重畳したら、とても無理、ということにまずなります。

「今の対応だけで精一杯で、とてもそんな「もしも」のことまで考えていられない。その時はその時」、と割り切るのもアリですが、これらはそ無視できるほど低い確率ではないリスク要因であって、リスクが発現した時にはどうするかについて、やはり大まかには考えておくべきことだと考えます。

もちろん、リスクのすべてを取り上げて検討することは煩雑ですから、発生確率の高い大きなものについて、簡単にシミュレーションをしておくだけでも良いとは思いますが…。

例えば、転居を伴う転勤があった場合、行った先で今と同じような体制を組めるかは、不明な情報が多くてわからない、ということになります。一か八かで今の体制を投げ打って家族で転居という選択をするのは博打に近いと思われです。そうなると、単身赴任という選択肢も検討の対象になる一方、単身赴任となるとこれまで夫婦で分担してきた対応のバランスが崩れ、残る側に偏ることとなります。これがまた別のリスク(例えばうつ病リスク)を招来することとなって…と考えると、一つのことから更に連鎖的に複数関連したできごとが起こってくることがわかります。

一方で、これも今の居住地は療育後進地域で、まだ転勤先に家族一緒について行った方がマシな気がする、となると、当然単身赴任ではなく転居する側に傾くこともあるでしょうし。

考えだしたら奥深くきりがないことかも知れません。でも、一度、考えてみるだけでも、いざという時の動揺を最小限に抑え、決断を早くできる効果はあると思います。

よくよく振り返ってみれば、我々障害児の親は、当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかった、という大きな経験をしてきています。それを強みと受け止めて、もしものことも視野に入れつつしなやかに対応を考えておくべきなのだろうと考えています。そうすれば、不測の事態を最小限に抑えることができます。

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