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2013年6月 8日 (土)

(405) 余計なお世話

光とともに…-自閉症児を抱えて-』というドラマが日本テレビ系列で放映されたのは、2004年度の第一四半期のことでした。

妻と一緒にこのドラマを観ていた頃、息子は既に妻の胎内に宿っておりました。ただし、今から思うと忸怩たる思いを禁じえないのですが、当時は自閉症はテレビ画面の向こう側のできごとだとしか受け止めておりませんでした。言い換えると、自分がいずれ当事者(の親)になるとは、予想もしておりませんでしたし。

とはいえ、息子が生まれ、段々成長して大きくなるにつれて何かがちょっと違うんじゃないか? と感じるようになった時に、このドラマを観ていたことは、「もしかして・・・?」という「気付き」の力を強めてくれたことは間違いありません。知識があるということは、そういうことなのだと思います。

実は、私の知り合いの方に、見ていて「あれ?」と思うお子さんがおられます。でも、その知り合いの方は、自分の子どもは普通だと思っておられるようです。ただ、事例性として「かなりコダワリが強い」という認識はあるそうですが…。

当方が、「あれ?」と思う理由は他にもあって、「感情表現に乏しい」「人の話を聞いていない」「状況に応じた振舞いができない」「周囲の子との関わりが下手」「独特の目線の動き」という点があり、この他「子供らしいはつらつさが無く、身体の動きがぎこちない」点は療育先で出会う他のお子さんにも共通してよく見られることもあって、やはり気になっています。

もちろん私は医師では無いので、私が軽々に診断(めいたこと)をするわけにもいかないという認識はあり、それとなく児童精神科での受診をお勧めできないだろうか、と考えていたりしています。

こういう状況であることを話せる自分の友人に、「どうしたものだろうか?」と対応を相談したことがあります。その彼曰く「やはり、親が気付くまでは、お前が言うべきではないのではないか。それは余計なお世話だと思う」と言われました。

確かに、その通りなのだろうとは思います。親の側も本当に気になりだしたら自分でいろいろ調べるだろうと思いますし、その過程で自分の不安な気持ちや疑問点が浮き彫りになっていくこととなります。それに対して、所詮は赤の他人である私が、何の心の準備もできていない状態の時にお知らせしたところで受け入れられる余地は少ないと考えるのが普通で、まさに「余計なお世話」に終わる可能性が高いと思います。加えて、受け入れる心の熟度が足りていない状態でお話すると、頑なに拒否するなど逆効果になる可能性も予想されます。

ただ、自分としては今になってみればより早く知って対応しておきたかった、それができなかったという気持ちがどうしてもわだかまっており、結果として黙っていることに何とも言えない後ろめたさのようなものを感じていたりもします。

ちょっと方向が違うかも知れませんが、業務が変わる時に引き継ぎ資料をもらっても、そこに書いてあることの深い意味を理解できるのは、一通り業務をマスターした後ということが往々にあります。今、自分はもっと早く知っておけば…と思っていますが、当時早くから言われていた場合に受け入れることができただろうか、と言われると何とも言えません。そもそも人間が何かを納得できるようになるためには、一定の時間が必要になるということなのでしょう。まして、自分の子どものことで、かつそうあって欲しくないと願っていることであるなら、尚更そうなのだろうと思います。

早期療育の必要性は、かなり普通に理解されるようになってきているものの、親の側の気持ちの問題で「早期」にならない部分があって、それはどうにもならないことだと割り切るしかないのでしょうね。

もちろん、何かがあれば手を差し伸べる気持ちに変わりはありませんけど。

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