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2012年11月21日 (水)

(366) 発達障害児親として目から鱗だった言葉(その3)

最後は、親としての心構えに関するものになります。

障害児の親も楽しんで良い
これも、当たり前だと思う一方で忘れがちな言葉だと思うのです。親として、子供に対して健常児として生んであげられなかったという本来は負わなくてもよい負い目や、子供が世間の常識からすれば変わった行動を取ることによる周囲の冷ややかな視線への引け目や劣等感によって、楽を望むことが罪悪のように感じてしまう方も少なくないようです。でも、犯罪を犯したわけでもありませんし、そのような状態では親の神経が持ちませんし、何よりも子供にも良い影響を与えることも難しくなります。

障害児を育てるという行為は、長期戦にならざるを得ないことに思いを致すならば、息抜きをして英気を養うことは必要な手段だ、くらいの達観が必要だと思います。

きょうだい(児)への配慮
障害児の兄弟姉妹を表す言葉として、ひらがなで「きょうだい」と書くということも最初は知りませんでした。正直なところ、最初はそれほど大きな意味を感じてはおりませんでしたが、我が身に置き換えて改めて考えてみた時に、きょうだいという言葉に込められた思いの深さに愕然となりました。

「きょうだい」について、厳密な定義があるわけではありませんが、一般的にはきょうだいの要件として健常児であることが必要となるようです。障害児の兄弟姉妹であっても、その子にも障害がある場合は、「きょうだい」とは呼ばれないようですし。

きょうだいは、どうしても手がかかる障害児の兄弟姉妹に親の注目や関心、そして配慮が集まりがちとなります。その結果、自分が愛されていないと感じたり、できて当然だと思われたり、自分の存在意義を認識できなかったりといった経験が多くなる傾向があるようです。

更には障害のある兄弟姉妹のお世話係(それも、終生の)を親に期待されてしまうようなことも珍しくなかったりします。このきょうだいという捉え方は、今まで意識されることの少なかったものだと受け止めており、その思いが十分に汲まれてこなかったことは残念なことであって、親の立場として十分に意を払う必要があると思います。健常の子も育てている自分としては、この「きょうだい」のはらむ問題に、常に留意しなければならないと思います。

終わりに
障害がある子供を育てるという行為を考えれば、恐らくかなりの人にとって初めての経験だろうと思います。何となく結婚し、子どもができて…というそれまで自分が思ってきた子育て観が、根底から覆ることも少なくないでしょう。それはかなり辛いことだとお察しいたします。

でも、いつまでもそこで立ち止まるわけにはいきません。むしろ自身のパラダイムシフトの時だと覚悟を決め(辛いでしょうけど)、自分も子供も、そして家族全員も含めてどのようにすればより良い方向に進むことができるかについて、真剣に考えなければなりません。

自分は、これまでに挙げた言葉の力を借りて5年間療育を行ってきました。それによって最高だったとは言い切れないかも知れませんが、最悪な事態は避けられたと思っています。但し、だからと言って皆様にもこれらの言葉を受け入れろという気持ちは毛頭ありません。それぞれ環境も家族構成も違うでしょうし。とは言え、一つでも二つでも役立つものだったら良いな、という思いはあります。

障害児を育てる稀有の機会を得たというのは、前向き過ぎるかも知れないとは思いつつ、何か面白いことに繋げられないかと考えています。

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