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2012年4月11日 (水)

(322) 特別支援学級・学校選択をためらわせるもの(4)

最後に、実は 特別支援学級・学校に通っている子供本人が、そこに行くことを嫌がるようになることが珍しくない、という事実を忘れてはいけないでしょう。子供はいつまでも子供ではありません。成長するにつれて、自分の置かれている環境が一般的なものではない、ということに気付く時が来ます。その時に、その子の成長度合いにもよりますが、「特別」であることに負い目を感じ、普通でありたいと願い、特別支援学級・学校に行きたくない、と言い出したりすることが現実にあります。

ただ、そこでは先述の通り、特別支援学級・学校から普通学級に変更するのにかなりの困難を伴います。このあたりは自治体によっても差が出るところだとは思いますが、それが実際にできた事例はそれほど多くはありません。

裏を返せば、発達に凸凹がある子が加齢に伴い全く健常児と同様の行動を取れるようになる、というようなことはかなり稀であり、マシにはなっても基本的に何らかの特別な支援が必要となる、と考える方が現実的である、という事実もあります。学校・教委側もそのことを心配して普通学級への転籍に危惧の念を抱いてしまう、ということは悪意に取るべきではないことだと思います。

つらつらと書いてきましたが、この「特別支援」を語る上で、親や期待する支援像と実際に学校が提供する支援像のミスマッチが存在することは、もっと注目されて良いと思います。

特に、親は子が支援を受けて成長するうちに普通の子に近くなるという幻想を抱いていて、学校側は障害者として生きていけるような身辺自立とソーシャルスキルを身につけさせることに主眼置いているという点だけで見ても、見ている方向がかなりズレていることがわかると思います。

こういうことについて、もっと両者の意見をたたかわせ、すり合わせる機会を作っていくことが必要なのではないかな、と感じています。そうしない限り、いつまでも両者の隔たりは埋まりませんから。

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