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2011年10月26日 (水)

(288) 捉え方を逆にした方が良いかも

知的能力が高い、あるいは普通のお子さんを育てていると、就学の際に普通学級を選択される場合が多いと思います。

本当は、ザクッと区分けしただけでも、知的能力で低い・普通・高い、情緒面(自閉度)で重い・軽い・無し、の3段階があって、このマトリックスで9パターンの人間がいるはずなのですが、それを受け入れる学校について、この点についてあまり厳密な議論がなされていないように感じます。

現状で当てはめられる学級って以下の表の通りになるのかな、と思っています。

111022_3学校・行政側は知的能力で低い子は知的障害学級を勧めてきますが、そこで情緒面での区分についてどの程度考慮されているのでしょうか? また、知的に高い子については、特別扱いするな、ということなのか普通学級に入らざるを得なくなっていますが、それはそれでどうだろうか? という疑問があります。

結果として、知的能力が低い子は、情緒面がどうあっても知的障害学級となり、知的に普通の子、高い子は普通学級をベースとして考えていくこととなります。次に、この中で情緒面に着目して、無い子はそのまま普通学級、重い子は情緒障害学級が適していて、軽い子は親の判断でどちらかになる、ということになろうかと思います(厳密には、重い子も親の判断が優先されるという自治体もあるようですが)。

何度も書いて恐縮ではあるのですが、固定単独の情緒障害学級というものが帝都23区には無く、そういう選択がbestあるいはbetterだと思われる知的能力が高いもしくは普通で情緒面に障害がある子は、結局普通級を選択せざるを得ない状況となっています。

情緒面で問題がある子は普通学級にいて通級指導教室に通うというやり方が良い、と都教委で判断されたのなら、もっと門戸を広くすべきだと思います。

うちはたまたま通級指導教室に通えていますが、狭き門であることは間違いありません。また、そもそも知的能力で入れない、という現状もケースバイケースで対応すべきかと。今の通級指導教室の内容を聞いている限り、知的能力がクリティカルになるとも思えませんし。

医療の現場では知的障害を伴う自閉症という言い方はありますが、自閉症を伴う知的障害という言い方はしません。このことは、自閉症という情緒面の診断の方が重く考えられていると思われます。ということであれば、今のまず知的能力で分けるという考え方ではなく、最初は(より重要な)情緒面で分けて対応する教室を考える方が医療との考え方に近いように思います。

大した差じゃないように思われるかも知れません。でも、知的な面は親でもやる気が有れば結構サポートできます。でも、情緒面に関して親が教えられることは限られています。

親とはコミュニケーションができても、クラスのお友達とはできない子ってたくさんいます。その理由は、親が子の状態に合わせて対応を変えられるからです。でも、それでは情緒面での伸びは期待できません。そんなわけで、同級生の子がいる環境だからこそできることって多いと思います。知的能力が低いとされる子も、情緒面での改善が図られれば知的能力は向上するでしょうし(認知の仕方が健常に近づけば、それは自明のことです)。

逆に、知的能力だけを高めても、自閉度が改善することはないわけですから、発想を転換してもっと情緒面に着目した教育システムに作り変える時期に来ていると感じています。

とはいえ、学校の先生で情緒に関わる指導を得意としている方はそうそう多くありません。学校の先生は、もともとお堅い人が多いので、適性でどうだろう? と感じることも無くはないのですが、そのようなことは言っておられません。

その対応能力を高めることに早急に取り組みつつ、できるところから教育システムを作り変えていくことで、子ども達がより良い環境で学んでいくことができるようになると確信しています。

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