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2011年6月14日 (火)

(244) 映画「海洋天堂」に関わり感じること

当ブログにもブログパーツを貼らせて頂いている映画「海洋天堂」の普及にいそしむべく(笑)何人かの友人に声をかけたりしていますが、その時の相手方の反応を見るとやっぱり自分とは異なるものを感じます。

結局は、障害のある子どもという存在に対する立ち位置の違いが顕著に現れると受け止めています。これを率直に表現すれば、「この世のどこかにそういう子どもが存在していることは知っている。だけど、身近じゃないし自分達の住む世界とは別世界のお話のようにしか感じられない。ゆえに、興味はあるけど重い内容だと受け止めきれないし、できればあまり関わりたくない」といった感じでしょうか。

確かに、大多数の健常児の親は、普段からそういう子どもたちと接しているわけでもありませんので、これもやむを得ないことだと認識しています。でも、この映画を観ることが「束の間の異界の疑似体験」であるかのような受け止めは、どうにも歯がゆい気持ちになります。

でも、「そういうことでは良くない」「もっと理解して下さい」「興味を持って下さい」と言えるのかと問われれば、私の回答は明確にNo!です。予告編を見ると、障害の有無以前に深い親子の情愛がひしひしと伝わってきて、つまらない理屈を越えて熱く胸に訴えかけるものを感じていますが、この素晴らしい映画を以てしても、障害を理解してもらえるかは別の話であり、せいぜい理解を促進する可能性の入り口にしかなりえないんだなあと思います。実際、見た人が皆良き理解者になってくれるわけでもありませんし、映画の良さとは別だと割り切ることも大切だろうな、と達観しています。

正直なところ、遠巻きに見守られるような今の状況がそう簡単に変わることはないだろうと思っています。かつての自分自身のスタンスを思えば、それもしゃあないなあと。

それでも、障害を持つ親の思いを映像化してくれたことについて、とても意義があることだと思いますし、ほんの少しでも理解者が増えれば、それはそれでありがたいことだと思います。

公開が待ち遠しく感じられます。

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教育制度・環境」カテゴリの記事

コメント

はじめさん、こんばんは。
私もこの映画を楽しみに待っている一人です。
写真や予告編を見て、自閉症の青年役のウェン・ジャンさんの行動やしぐさが、自閉症のそれを良く再現しているなぁと思っていたのですが、監督のシュエ・シャオルーさんが自閉症支援施設で長年ボランティアをされていた、との事で納得しました。自閉症児の親が共通して持っている、親亡き後の心配を、この映画がどのように表現しているのか、どのようにすればよいのか、これについては答えはないと思うのですが、期待せずにはいられません。

「とうさん」さん、コメントを頂きありがとうございました。

そうそう、ウェン・ジャンさんの行動やしぐさは本当にお上手だと思いました。療育施設でお会いしてきた多くのお子さん達と比較して、全く違和感なく受け止められましたし。

この映画は子どもに対する親の思いがテーマであって、自閉症児だから特別ということはないんだ、ということなのだと思っています。健常でも気になる子はいますし。

前売り券はすでに買いました。後は封切を待つだけです。

コメント遅くなりました。
ブログに書かれている通りで良いかと思います。
実は私もそれをずっと分かっていて考えていました。
だから5月15日のブログと抽選会を最後にしてピタッと自分のブログで海洋天堂の紹介は止めました。
「自閉症の息子を抱える父子の物語。障害を持つ息子をおいて末期がんに冒された父の息子への居場所を探す行動」とは、確かに私にとってはストレートなので是非とも宣伝したいのですが、抽選会や様々な宣伝活動を協力してくれた方々は、主演の男優のファンの方々でした。
もうこの時点で、理解して頂いたと感じました。
それ以上は自分の中では「押しつけ」となると思いましたので、今ではヒッソリと応援しています(笑)

マサキングさん

コメントありがとうございます。
やっぱり、障がいの中身の理解まで期待してはいけなくて、そういう人がいることを何となくわかって頂ければそれで良しとすべきなんでしょうね。

「ジェット・リーの『海洋天堂』を日本で観たい!」というサイトのパロディではありませんが、海洋天堂を観た後は、TV映画『Temple Grandin』を日本で観たい!と思っています。

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