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2011年5月 8日 (日)

(232) 祖父母への情報開示を考える

ゴールデンウイークを利用して、私の実家に帰省しました。

息子は妹はもちろん私の姉の娘(息子の従姉妹)と遊んだり、1人でパソコンゲームをやったりしていたのですが、それ以外には普段家にいる時のように周囲にあれこれと話しかけていたこともあり、それに付き合わされることとなった私の父母(息子の祖父母)からは
「ちょっと変わり者過ぎ。変わっているにしても限度があるのではないか」
「いきなり電車の話をし始めて、それも小難しい話をしてきた。細かいところにこだわるし、話がスッと入ってこなくて閉口した」
「子どものうちの性格は大きくなっても残る。社会に出てやっていけるのか」
「友達がいるのか」
「育て方が悪かったのでは」
等と言われてしまいました。

現状、祖父母には息子の障害についてカミングアウトしておらずこのようなリアクションを受けてしまうのはやむを得ないと思いますが、ちょっと堪えました。カミングアウトしない理由としては、祖父母の年齢的なもの(気力・体力等)と世代的なもの(障害者への理解)から、カミングアウトしても受容しきれないだろうと判断していることによります。このあたりはtwitterでつぶやいたところ、いろいろな方からご意見を頂き、今後場合によってはカミングアウトした方が良い方向に進むかも、という期待も無いわけでもないのですが、中々踏み切れない思いがあります。

このあたり、福島第一原発に関わる政府等の対応と被る部分があります。よく政府や東電は情報をすべて出していないのではないかと疑問視するマスコミの論調を見聞きしますし、私もおそらく全ての情報を出してはいないんだろうと思います。実際、炉心溶融があったことはおそらくもっと前から推測できていたのに、公式にそのことに触れるようになったのは割と最近のことですし。ただ、情報をすべて提供していない自分の立場からすれば、多少理解できる部分もあります。

まず、一旦発信してしまえばそれが一人歩きする恐れがあって、ハッキリ言い切れない事実を出すことには極めて慎重にならざるを得ないです。そして、情報発信者は一応それで飯を食っているプロであることが多いのに対し、受け手は殆どがアマチュアでしかありません。本来、情報をきちんと受け取るためには、受け手の側にもそれなりの知識・理性・心構えが求められるのに、そのままストレートに真実を包み隠さず話すことがどのようなことを引き起こすのかはよくよく吟味が必要でしょう。真実追求のためには全てをさらけ出すことが必要だというのは理想的ではあるものの、そのことがすべての幸福につながるかについては、また別の判断があると思います。

特に、老いて気力が低くなっている人間に、真実を突きつけて受け入れろ、とはとても言えません。結局のところ最後はエイヤーの賭けになってしまいます。行けるところまではこのままで、と思う所以です。

とはいえ、祖父母から見ても息子はやはり普通の子と違うのは明らかなんだなあと認識を新たにしました。そういう奇矯な行動は、やはり少しずつでも減らしていかなければならないなと思っております。その動機は、「自分が楽をしたい」でも「親(祖父母)を安心させたい」でもなく、「本人の生きやすさに寄与する」からです。名誉健常児に対する整理はまだできていませんが((202)参照)、できることを増やすことは障害の有無に関わらず必要なことですし。

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