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2011年3月 2日 (水)

(216) コミュニケーションと知能指数の壁

最初に、ある方々をバカにしているわけではないということを申し上げておきます。

一般に知能指数が20以上異なると、会話が成り立たないと言われています。自分も会社の中枢にいる人たちの指示の意図が読み取りにくいことが少なくなく(笑)、上司に相談して「ああ、そういうことを言いたかったのか」と納得することがあります。

自閉症においても知的障害を伴うものと伴わないものがあり、伴う方が多い(7~8割)とされています。実際は、知的障害を伴わない自閉症であった場合、そうと気付かれない方もいることから、本当のこの比率は下がる方向になると思いますが、この記事では認知されていることを基としますので、そのことは考えないこととします。

知的障害があるお子さんは、特別支援学級(学校)を選択されることが多くなると思います。そうすると、知的障害を伴わない自閉症の子は、普通学級に行けばコミュニケーションの問題が生じ、特別支援学級に行くと本人の自閉的特質による会話の成り立ちにくさとは別の知的な面で会話が成り立ちにくい子達と生活をするという状況になります。本人のコミュニケーション力を伸ばすことを考えた場合、いずれも本人にとってベストだとは思えません。

学習研究社から出版されている「ギフテッド-天才の育て方」(杉山 登志郎・岡 南・小倉 正義[著])の第十章にE君という能力に凸凹がある青年の手記が掲載されています。彼はその中で「無理に、同年代の健常者(普通学級)に入れてしまう」ことに対して否定的である一方、特別支援学級(学校)に行くであろうと思われる子と「一緒に過ごすことを両親が選択していたら、私は潰れていただろう」と書いています。

こういうコミュニケーションと知能指数の壁にはさまれたニッチな需要を持つのが高機能自閉症の子であり、その需要を満たす環境について考えたのが(210) 軽度発達障害に特化した教育の記事になります。

まだ公教育ではそのような体制が整っておりませんので、できるだけそれに沿った形で来年度を迎えたいと思い、私費になりますが療育の組み合わせを行いつつあります。お金がかかるだけでなく、一つに固執することなく情報を集めたり実際に見に行ったりと労力もかかりますが、いつになるかわからない体制整備を待ってはいられません。

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