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2010年12月27日 (月)

(197) 四方の海

「四方(よも)の海みな同朋(はらから)と思う世になど波風の立ちさわぐらん」は明治天皇の御製であり、昭和天皇が開戦前の御前会議で戦争反対の思いを立憲君主としてできる精一杯の方法として引用して伝えたものだとされています(異説はありますが)。

健常・障害というレッテルを貼って、相互に対立するような図式は、この歌の前ではあまりにも卑小なことだと思います。こういう粗雑なグルーピングによるレッテル貼りとそれに基づく安易な分析の弊害が昨今とみに大きくなっているようで、個体を深く見るということがおろそかになっているのではないでしょうか。「あの子は障害があるから」のひとことで、それ以上の関心を示さないのはいかがなものかと思います。

また、逆に「うちの子は障害があるから」等と障害を言い訳にしている例もよく見ますが、これはまた良くないと思います。特に、何か社会的に宜しくないことをやってしまった時に、やられた側としては「障害の有無は関係ない。やられたことがイヤだ」と思うのが普通であり、これは健常・障害に関係なく社会で生きていくために必要なことはキチンと学ばせなければならないことを表していると思います。言い換えると、どんなに障害が重くても許されない行為というのはあって、ここは療育過程で譲ってはいけないということです。

世の中にはいろいろな人がいることを認め尊重することは大切ですが、その前提としての最低限の社会性を身につけることも大切だと思います。この歌は、前者だけではなく後者にも気付きを与えてくれるような気がします。

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